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2014年2月13日 (木)

ディアトロフ・インシデント ネタバレ感想

ディアトロフ・インシデント 原題 Devil's Pass / The Dyatlov Pass Incident

2012年制作のアメリカ・イギリス・ロシア合作のホラー・スリラー映画

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オフィシャル・サイト http://www.albatros-film.com/movie/dyatlov-incident/

1950年代末の旧ソ連で発生した登山グループの怪死事件「ディアトロフ峠事件」が題材のミステリー。その現場を訪れて事件の調査をするアメリカ人学生ら が、思いも寄らぬ体験をする姿を映し出す。メガホンを取るのは、『ダイ・ハード 2』『クリフハンガー』などのレニー・ハーリン。『5デイズ』のルーク・オルブライト、『パニック・ゾーン 制御不能』のジェマ・アトキンソンらが出演。ハーリン監督の緩急自在な演出に加え、舞台となる雪山の雄大な風景も見もの。
(allcinema ONLINEより引用)


この映画の題材である「ディアトロフ峠事件」、あまりに不可解な事件のため、映画のためにでっちあげた架空の話だと思っていたら、本当にあった事件としり、驚きました。この事件自体がかなりミステリアスで、今現在未解決とのこと。興味のある方はディアトロフ峠事件のwikiを読んでみてください。

極寒の中、テントは内側から切り裂かれ、ばらばらに発見された遺体。死因は低体温症と言われていたが、頭蓋骨に損傷を受けた者、交通事故の衝撃に匹敵するような損傷を受けた者、舌を失っていた者、高い線量の放射能汚染を受けた者等、あきらかに不審な死に方に現在まで全容が解明されていないとのこと。これだけでも、かなり興味を引かれます。


さて、映画ですが、ディアトロフ峠事件を研究の題材とした心理学専攻の女子大生ホリーと映画学科のジェンセンと3人の仲間、音声担当のデニース、登山部のアンディとJPとともにディアトロフ峠に調査に向かうが、遭難してしまい、5人とも行方不明になってしまう。そして、彼らが残したビデオの映像がハッカーグループによって公開されるという形をとっています。

一度見ただけでは、内容が理解できず、2回見たのですが、それでもまだよくわからないので、ネタバレしながら疑問点を書き出して、考えをまとめていきたいと思います。長くなりますがおつきあいください。


POVで撮られた映像が流れていきますが、とても見やすいです。POVだということを忘れてしまうくらいでした。

最初の1時間は彼らが山に入り、ディアトロフ峠に向かうまでを撮っていて、かなり退屈。でもそこかしこに伏線が張られていたんですよね。後で気がついて、2回目はじっくり見直しました。

impact

冒頭で、ニュースの報道が流れる。行方不明になった5名の大学生、ホリーたちに関する報道。装備を残して行方不明になったという。手がかりとして、彼らが残した映像があったが、その映像はなぜか非公開。しかし、ハッカーグループが映像へのアクセスに成功し、webサイトに公開した。暗闇の中でおびえるホリーとジェンセン。そして、話は1ヶ月前にさかのぼる。

彼らが向かうのは「死の山」。名付けたマンツィ族によると、昔から謎の死を遂げたり失踪者が多かったという。

山へのアタックを前にイブデリという町へ向かう。この町で、登山隊員だったが、体調を崩し途中で下山し、その後精神に異常をきたし、精神病院にいるというカラブという人物にインタビューを試みるが、病院では会わせてもらえない。しかし、カラブは窓からメッセージを伝えてきた。

ホリーの右の首に翼のタトゥーがあるということがわかる映像が映ります。


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町のバーで知り合った男性、セルゲイに車に乗せてもらい山の麓の町まで向かう。そこで、50年前に救助に参加したセルゲイの伯母アリアに会うことになる。

セルゲイにカラブからのメッセージを訳してもらうと、それは「近づくな」という言葉だった。

アリアの話によると、遺体は11人いたという。9人の他に2人の遺体。その2つの遺体はなにかおかしかった。そして遺体の側に機械のようなものがあった、という。


山に入って最初の朝、テントの周りに裸足の足跡があった。異常な形と異常な多きさの2人分の足跡。それは突然現れそして消えていた。まるで空から降りてきて飛び立ったように。

しかし、皆はホリーが演出のためにやったと思い込む。

その後、異様な音がし、また足跡が。その先にあった気象塔には切り取られた舌が置かれていた。

ジェンセンは、同じ音を前に聞いたことがあるという。高校のとき、ドラッグをやり、あの音が追いかけてきて、気づいたときには、「悪魔だ」と叫んでいるのを警察に保護されていた。

そしてホリーも子供の頃に何度もこの場所に似た雪山の夢を見ていた。雪山を何かに引きつけられるように歩いているとドアを見つける。開けると中は真っ暗で、暗闇に飲み込まれ叫びながら目を覚ます。テレビで事件のニュースを見て、その場所がここだと確信したという。ここに導かれたのは必然だと。

ここは、カメラを置いて2人を映しているのですが、背後に2つの何者かの姿が映ります。ちらっとなので、見つけるのは難しいです。

ディアトロフ峠に到着し、この場で死んだ9人についての説明をするホリー。唯一争った形跡のあった女性は舌を切り取られ、口腔がなくなっていた。頭蓋骨が損傷していたり、ろっ骨を骨折していたりしていたが、防御創はなく、目立った外傷はなかった。放射線に被曝してした者も一人いた。

GPSも高度計もおかしくなり、アンディはここに到達するまでが時間が早すぎる、この場はなにかおかしい、移動した方がいいと主張するが、この場にとどまることになる。

その夜、ホリーとジェンセンは雪の中にドアを見つける。外側からロックしてあり、何かを閉じ込めるための扉だった。

Di_1

夜中、突然の爆発音とともに雪崩がテントを襲う。デニースが逃げ遅れ雪崩の飲み込まれ、アンディは足を骨折してしまう。何者かが爆発で雪崩を引き起こしたのだ。

救助を要請するため、照明弾を撃つ。空にオレンジの光。50年前の事件のときにUFOだと思われたあの光は照明弾の光だったと思い当たる。

照明弾を見て、救助に2人の男がやってくるが、来るのが早すぎること、装備がないことから怪しいと判断し動けないアンディを残し逃げるが、アンディは撃たれて死亡?JPも撃たれ重傷を負う。間一髪、ホリーたちはドアを開けて中に逃げ込むが、今度は外からロックされてしまう。閉じ込められたと気がつく3人。

ドアの中はトンネルになっていて、奥には研究所があった。過去の戦死者の記録とともに、アメリカのフィラデルフィア計画の資料があった。ここで行われていたのはテレポーテーションの実験だったのか?

奥に進むと、自然の洞窟があり、原子力発電が稼働していた。過去、放射線を浴びた犠牲者はここで被爆したらしい。

そして、そこには真新しい軍人の死体があった。傷を負い、舌がなかった。この場所の秘密を守るためにここに来たのか?彼には舌がなく、気象塔で見つけたのは彼の舌だったと思われた。

そして、さらに、先の戦死者のリストに載っていた兵士の白骨化した遺体が。それはあまりに異常な姿になっていた。

自分たち以外の何者かがここにいると感じるホリー。そして、テーブルの上にはジェンセンのカメラとまったく同じカメラが置かれていた。

こんなことは不可能と言うホリーに、ジェンセンはフィラデルフィアでの実験のことを持ち出し、何らかの力が働いたのではないかと指摘する。

JPの叫び声と、異様な吠え声に戻ってみると、異形の何者かが2体襲ってきた。そいつらは、いたるところから現れ消えてしまう。逃れてさらに奥に進み、追い詰められて、とある扉の中に入ってしまう。

異形の者たちは、二人を襲ってきたが、傷つけようとはしなかった。彼らは二人をこの場に追い込んだように思われた。

二人が飛び込んだ洞窟には、巨大なワームホールがあった。

異形の者たちはテレポーテーションができる。だから、突然現れ消えてしまう。そして、この場とつながりがある。

この洞窟ははるか昔から存在していたようで、先住民のマンツィ族が壁画を残していた。

やがて懐中電灯の電池が切れ、真っ暗になってしまう。映像は赤外線モードで記録され続けた。

夢と同じ、扉を開けたら真っ暗だったと取り乱すホリー。

ジェンセンはゲートをくぐり、特定の場所を集中して思い浮かべれば、その場に行けるのでは、と考える。何もしなくてもここで死ぬだけ、そう思い、二人は一番記憶に新しい場所、すぐ近くにある、頭の中にクリアに描ける場所、雪山を思い浮かべ、ゲートをくぐることにする。

堅く手を繋いでゲートをくぐる二人。

「すべてうまくいく。運命はすでに決まっているのだから(スローターハウス5より)」「離さないで」そうつぶやきながら。

場面が変わって雪山の中。時はディアトロフ峠事件の時。雪山に横たわり足下だけが映る2人の姿。救助に来たアリアと思われる女性が2人を見つけるが、軍によって阻まれる。軍は2人を扉の中に運び込む。ジェンセンのビデオとともに。

研究室で衣服をはぎ取られる。こんな服、今まで見たことがないと言う、ロシアの兵士たち。

異形の姿の2体はかぎ爪にぶら下げられ、目を開ける。女性の姿の右の首元には翼のタトゥがあった。

Di_3

impact

ホリーとジェンセンの二人が異形の者たちだと言うことがラストでわかります。二人の側にあったジェンセンのビデオや、衣服。そして、女型の方の首に翼のタトゥがあることではっきりします。

二人はワープホールを通って、50年前のディアトロフ峠に時と場所を越えてワープし、その際、体に異変が起こり、自在にテレポーテーションが出来る異形の体に変わった。そして、50年後の今も生き続けていたようです。ホリーやジェンセンがあのような啓示を受けたのは、もう一人の自分たちからの記憶をテレパシーとして受け取っていたのじゃないのかと思われます。

ホリーたち登山隊が遭遇した足跡はホリーたち自身だったということ。

50年前の事件は、軍のワープホールの実験により、異形の者になってしまった軍人たちが引き起こしたものであるという設定のようです。ほとんど争った後がないということからも、彼らがテレポーテーションして、殺害していったのでしょう。そして、扉の中の研究所の一室で銃撃を受け死んでいき、白骨化してしまった、というところでしょうか。

洞窟のワープホールの出口はどうやらすぐそばの雪山で、そこをくぐった者は、姿が変わってしまい、テレポーテーション能力を得る。雪山の中を裸同然で動き回るのですから、その場所に適応した姿に変わりテレポーテーション能力まで得ているのですから、進化したと考えてもいいかもしれません。

軍としては、とらえてかぎ爪にひっかけて、死んでいると思っていた2人が、実は生きていて、襲われたんでしょう。生き残った者が外から扉を封鎖して、2人は50年間扉の中に閉じ込められた。扉は超えられないという設定だったようです。

ホリーたちがのディアトロフ峠に向かうと聞いて、軍が動き、実際、雪崩を起こしたり、銃で撃ってきたり、ホリーたちを殺そうとしてきました。扉の中に入った者は、新たに犠牲者とになり、扉が開いたため、中に閉じ込められていた奴らが外に出たと考えられますが、50年間食料もなく生き残ることが出来るのか? 実は扉とか関係なくワープしてたとか。それとも、またワームホールに入って雪山に出ていたのか?食べ物は必要しない超越した生き物だったとか。

それと、研究所に置いてあったビデオも新しすぎます。バッテリーも若干残ってました。50年前の物とは思えないのですが。ジェンセンがなにか不思議な力が働いたのでは、と言っていましたが、ワームホールを通ったことで時間の制約を受けず劣化しなかったということなんでしょうかね。あの二人も不老不死ってことなのかな。

テレポーテーションできるのに扉がこえられないってありえなくない?とも思いましたが、仕切られた空間の中しかワープすることが出来ない、ワープできる距離も短いのかな、というような設定なんでしょう、多分。

また、気象塔に舌を置いたのは何のためだったのか?そもそも、50年前の事件でも舌がない遺体があったわけで、なぜ舌にこだわったのか?

そして、ホリーたちのテントの周りを襲うわけでもなく、歩き回ったり、その後も近くで様子を窺っていたのはなぜなのか?

考えれば考えるほど謎が多い。そこまで難しく考えなくてもいいんだろうとは思うのですが、やっぱり気になることは気になってしょうがないです。

異形の者と化した2人が、知性があり、ホリーたちを脅かして追い返そうとしたんじゃないのかとも思いましたが、それなら、なぜ洞窟の中で2人をワームホールの洞窟に追い詰めたのか。2人がワームホールをくぐらなければ、歴史が変わってしまい、自分たちは存在しなくなることが嫌だったのか、それとももしかしたら違う未来があるかもしれない可能性に賭けたのか。でもそうなると、わざわざスローターハウス5から「すべてうまくいく。運命はすでに決まっているのだから」という言葉を引用してくる意味がない。逆説的な引用なのでなければ、2人は今の状況に満足しているとしか思えない。絶対の1対であることが、ホリーとジェンセンにとっての幸せだったのかもしれません。

ホリーとジェンセンの関係についての描写がいまひとつ描ききれていないと感じました。2人は惹かれ合っていて、でも、ジェンセンはデニースが気になっていて、ホリーはそんなジェンセンに見切りをつけてJPに心をよせていたような。くっつきたいけど、腐れ縁的なものがあり、なかなかくっつけない。そんな2人なんでしょうか。そこのところをもう少し丁寧に描いてほしかったですね。

でも、そうであれば、JPを襲ったのは、多分ジェンセン。邪魔者のJPを排除したかったというのであれば、JPだけ襲われたのが納得できます。

あと、疑問なのが、冒頭のハッカーたちが流したジェンセンのビデオの動画。あれはどこから手に入れた物なんだろう。あのビデオは研究所にあり、もし持ち出されたとしても、ホリーたちがワームホールに入った後、50年前のビデオの方を回収したのか。だとしても、軍が存在を明かさないと思うのだけれど。荷物と一緒にあったようなので、もしかしたらホリーたちが持ち出して、荷物と一緒に見つかるようにしたのかもしれない。すべてを知ってもらうために。

impact

1回目見終わったときは、謎だらけ。2回目見たときもまだよくわからない。こうして書いていってやっと自分なりの解釈が出来ました。

謎が多い映画でしたが、なかなか面白いので、興味のある方はぜひ自分の目で見て確かめてください。

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